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「法曹養成制度検討会議」の委員構成に抗議し、適正な人選を求めるとともに、同会議の慎重かつ適切な議論により早期の給費制復活を求めるビギナーズ・ネット声明
本年(2012年)8月21日、政府は、7月27日に成立した改正裁判所法附則に基づき、法曹養成制度について検討する新たな合議制の組織として、有識者らによる「法曹養成制度検討会議」(以下、「新組織」)を設置することを決定し、有識者として17名の構成員が発表されました。
発表された有識者17名のうち13名は、全員が平成23年5月に設置された「法曹の養成に関するフォーラム」(以下「フォーラム」)の構成員であり、フォーラム構成員の全員が新組織の構成員として再任されたことになります。
フォーラムは、司法修習生の給費制問題につき、法科大学院生、同修了生、司法修習生ら当事者の声を一切聞くことなく、わずか1ヶ月という短期間で貸与制への移行を結論づけました。フォーラムの議事録等によると、給費制廃止という「結論ありき」で議論がなされていたと言わざるを得ません。
私たちビギナーズ・ネットは、2010年6月の結成以来、司法修習生の給費制存続を求めて活動を続けてきましたが、改正裁判所法の成立後、滝実法務大臣に対し、「新組織にはフォーラムメンバーを再任せず、多様な意見が反映されるよう、幅広い分野からの適切な人選を行うこと」等を要請しました。また、本年7月27日に発表した声明においても、新組織の構成員が当事者の声を適切に反映しうる人選になることを求めました。しかし、私たちの要請に対する回答が一切なされないまま、フォーラム構成員全員が再任されたことは、甚だ遺憾です。
ビギナーズ・ネットは、フォーラム構成員全員が、新組織の構成員として再任されたことに強く抗議し、新組織の人選をやり直したうえで、当事者の声を反映しうる立場の者を新組織の構成員にすることを強く求めます。
また、司法の担い手である法曹をいかに養成するかという問題は、司法サービスの利用者である国民全員が利害関係を有する重大な問題です。新組織における審議は、国民全員の知る権利に資するよう全て公開とし、誰でも傍聴が可能とするよう求めます。
さらに、フォーラムと新組織は、設置された根拠法が異なります。新組織の根拠法である改正裁判所法(本年7月27日成立)の委員会審議では、司法修習生の給費制問題につき、法案提出者から「将来の給費制復活も排除されない」旨の答弁がなされています。このことは、フォーラムの取りまとめが不十分であり、政府がそのまま採用するには足りないものであったことを端的に示しています。
そのため、新組織における議論においては、司法修習生の給費制問題について、フォーラムにおける議論を引き継ぐことなく検討を加えることが求められています。そして、私たちは、その検討過程において、法科大学院生、同修了生、司法修習生等の当事者からのヒアリング等を行い、実態を踏まえた議論を十分に行うことを求めます。
法曹養成制度は、国の基本構造たる三権分立の一翼である司法の担い手であり、国民の権利の守り手である法律家をいかに育てるかという、国の根幹をなす問題です。給費制は、その法曹養成制度を支える基礎的な制度として維持されてきました。
ビギナーズ・ネットは、新組織において、いわゆる「机上の空論」ではなく、法曹を目指す若者たちや司法サービスの受け手である全国民の声に耳を傾け、さらには司法修習と給費制の意義を踏まえた慎重かつ実質的な議論がなされることにより、司法修習生の給費制の重要性が認識され、給費制の早期復活が実現されることに強く期待します。
私たちビギナーズ・ネットは、
1. フォーラム構成員全員が再任された新組織の委員構成に強く抗議し、
2. 新組織の人選のやり直し及び当事者の声を反映しうる立場の者を新組織の構成員にすること
3. 新組織を公開し、誰でも傍聴可能とすること
4. 新組織における検討においては、当事者等からのヒアリングを行い十分な議論を行うこと
5. 新組織における議論の結果、早期に給費制が復活されること
を強く求めます。
2012年8月24日
ビギナーズ・ネット
全国の法科大学院生、同修了生、予備試験受験生、司法修習生、大学生、若手弁護士2115名一同
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